安納芋は美味しいサツマイモとして全国的にも有名になりました。安納芋は「あんのういも」と読みます。たまに「案納芋」と書いてあることがありますが、それは間違いなんですよ。安納芋は鹿児島県の種子島で生産されているサツマイモの一種です。鹿児島県は日本で最も多くサツマイモを生産しており、サツマイモが文化に根付いています。そのまま食べたりお菓子などに加工したり、また焼酎の原料にもなりますよね。
鹿児島県南部の島、種子島で育つのが安納芋(あんのういも)です。最大の特徴は、やはりその甘さでしょう。生の状態ですら並の果物よりも甘い16度の糖度を誇ります。またサツマイモにはじっくりと時間をかけて丁寧に加熱する事で、糖度がぐんと上がるという特徴があります。上手に焼き芋にすれば、安納芋の糖度は40度にもなるのです。
また食感も変わっています。普通サツマイモはほくほくしていますよね。焼き芋と言えばちょっと粉っぽいホクホク感が特徴ですが、安納芋は違うんです。じっくりと加熱すると、ねっとりとしたクリーミーな食感になります。これは水分をたっぷりと含んでいるからです。掘りたてよりも1ヶ月ほど熟成させると、より甘味が増すという特長もあります。
安納芋は現在種子島で栽培したものだけが名乗れる貴重な人気種です。砂糖も何も加えていないのに芳醇な甘味が口の中に広がり、クリームを混ぜている訳でもないのにまるでスイーツのようななめらか食感が楽しめます。これからますます注目されそうですね。